
膝の痛みの緩和・改善に効果的な運動って何をすればよいのか、なかなか難しいですよね。
「ジムのようなところに行って筋トレマシーンで筋力トレーニングをすればよいのか?」、「エアロビやジョギングなど有酸素運動を積極的に行った方が良いのか?」など、悩んでしまいがちです。
そもそも、厳密なことを申し上げれば、その人その人の膝の病態や症状、年齢、体型や元々の体力等によって適切な運動方法や運動は違ってくると思います。
この記事では簡単に取り入れることが出来る、ごく一般的でおすすめの運動方法をご紹介していきたいと思います!
膝の痛み予防のために鍛えた方がいい筋肉

人間の身体には多数の筋肉があり、それぞれの筋肉にきちんと名前がついています。
三角筋や上腕二頭筋など誰もが聞いたことのある名前から、梨状筋や前鋸筋など聞きなれない筋肉の名前もあります。
膝を伸ばす作用のある大腿四頭筋という筋肉の名前を聞いたことがある人も多いと思います。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は4つの筋肉で構成されています。
大腿直筋
内側広筋
中間広筋
外側広筋
という筋肉です。
大腿直筋以外の三つの筋肉は広筋群と呼ばれ、膝にかかる衝撃を吸収するために働く筋肉として特に膝の痛みを予防するのに大事な筋肉と言われています。

これらの筋肉を鍛えることが膝の痛みを予防・解消することに繋がってきます。
膝の筋肉を鍛えるための運動方法

では、早速おすすめで簡単に出来る運動方法を見ていきましょう!
パテラセッティング

広筋群は膝関節を伸ばし、グっと力を入れる時によく働く筋肉群です。
床に座り足を伸ばした状態になって、膝の関節の下にタオルなどちょっとしたタオルなどを丸めたクッションとなる物を入れます。
その状態で膝をさらに伸ばすように、タオルを膝の裏で床に押し付けるように力を入れてみてください。
太ももの筋肉にぐっと力が入るはずです。

それを感じられればうまく広筋群が働いているということになります。
この運動をゆっくりと1回10秒から20秒くらい時間をかけてやってみてください。
1セット計10回くらい、慣れてきたら3セットくらいはやってみましょう。

無理に力を入れ過ぎたり、反動をつけて回数をこなすのは良くありません。
ゆっくり行うことで、しっかりと筋肉を鍛えることができます!
この運動は専門的にはパテラセッティングと呼ばれ、一番簡単で体の弱いご老人の方でもできる運動です!
スクワット
若くて、もう少し体力や筋力がある人は膝に負担をかけないようスクワット運動等を行うのもおすすめです。

スクワットは立って膝を曲げ伸ばしする運動で、誰もが一度はやったことがあるでしょう。
注意点としては、足を広げて立って、膝を曲げる時に膝の向きと足先の向きが同じになるようにします。

向きがずれてしまっていると膝の関節に捻る力が加わり、膝を痛めてしまうことになります。
また、膝を曲げた時に上から見て膝がつま先より前に出ないように注意します。
膝が前に出てしまうと、膝のお皿に大きな負担がかかり、関節を痛める原因になってしまいます。
以上のような点に注意しながらゆっくりとスクワット運動をしてみてください。

運動が少し辛いなと感じる方は、テーブルや手すりの前で手を支えながら行ってみても良いです。
この運動も1回5~10秒くらい(1、2、3、4をかけて曲げて5、6、7、8をかけて伸ばすくらいのペース)かけ行い、1セット10回くらい、慣れてきたら3セットくらいやってみましょう!
ランニングやジョギングなど運動の効果は?
ランニング、ジョギング、エアロビなどかなり激しい有酸素運動に関してはどうでしょう?
これは痛みの程度や運動の強度にもよるでしょうが、このような運動は激しく行ってしまうとかなりの衝撃が膝にかかることになります。

痛みが良くなってきて、軽いジョギングやウォーキングといった有酸素運動を行うのは効果的かもしれません。
特に、膝の痛みの原因が体重の増えすぎと考えられる人はダイエットをしなければ膝の痛みを解消できないので、食事療法と同時に運動を積極的に行う必要があります。
体重を落とすためには有酸素運動が効果的です。

膝を痛めない有酸素運動としてはやはりランニングよりもウォーキング等の負荷が軽いものをある程度の時間(約20分以上)行うのがおすすめです!
まとめ

膝の痛みは様々な要因があり、その病態やその人自身の年齢や体力によって、適切な運動方法は異なってきます。
しかし、膝を守るための大腿四頭筋(特に広筋群)の筋肉を鍛えることはとても大切で、誰にとってもはじめやすい運動であるので、ぜひ膝の痛みが気になっている方は行ってみてください!
ランニングなどの運動も痛みがひどくなければ行っても構いませんが、自分の膝とよく向き合いながら、負荷がかかりすぎないよう注意しながら行う必要があります。


それでも自分自身で運動メニューを考えるのが難しいという方は専門家に相談してみましょう。
怪我や障害に強いスタッフの在籍しているジムで運動方法を相談したり、理学療法士等のリハビリの専門家がいる整形外科を受診して運動方法を教えてもらったり、スポーツを得意とする接骨院や整骨院に行って相談してみると自分に合ったトレーニング方法を教えてもらうことができると思いますので、一度お試ししてみてくださいね!