人によっては、幼少期から高齢になるまで膝の痛みと関わっている方も少なくありません。

膝の痛みは千差万別、年齢によっても症状に幅がありますが、重度・軽度に関係なく、痛みは誰でも痛感したくないものです。
ここでは、そんな膝の症状の原因や治療方法、注意すべき点などをわかりやすくまとめてみましたので、あなたの状態と照らし合わせてみてくださいね!
膝の外側
外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)
外側から強い力が加わった場合、痛みを生じることが多いです。
特に、激しいスポーツを行っている方に多く見られます。
膝を固定し、安静にすることで症状が和らぎます。
ケガの直後なら、冷やして痛みを沈めます。

数週間立ち、痛みが軽くなってきたら徐々に運動し、筋肉をつけることも大切です。
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)
ランナー膝とも呼ばれる症状ですが、名前の通り、ランニングを主とした運動を行っている方に多く見られます。

最所は軽度ですが、放置しておくと徐々に痛みが増し、私生活に支障をもたらすほど悪化します。
オーバーワークが原因ですので、膝を休めることが大切です。
湿布薬なども、一時的な痛みには効果はありますが、無理をしないことが重要です。
膝の内側
内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)
膝の内側に強い衝撃が加わった際に生じる痛みです。
スポーツ選手などに多い症状です。

痛みもあり、膝が安定せず、がくがくとした症状もあります。
こちらも安静にしていることが大切です。
直後の痛みでしたら冷やすことも効果的です。
鵞足炎(がそくえん)
ランニングを多く取り入れている方や、サッカー、バスケットボールの選手などに多く見られる症状です。

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
年配の女性に多く見られる症状です。
年齢的な問題や、体重の増加などで膝の軟骨がすり減り、強い痛みを生じることが多いです。
O脚などの膝の変形が目立ってくると、立ち上がりや歩き初めに痛みを伴い、症状が進むと、歩くことが困難になります。
日頃から、お尻や太ももの筋肉を鍛えるストレッチをすることで、改善されます。
酷い症状の場合は、人工関節を入れる手術をすることで、歩く痛みを抑えたりできます。

ヒアルロン酸の注射も一時的には改善しますが、長期的な効果はあまり期待できません。
膝の下
膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)
ジャンパー膝、とも呼ばれる症状です。
バレーやバスケットボールなどのジャンプの着地をするスポーツや、サッカーの蹴り上げる動作によって痛みを伴うことが多いです。
オーバーワークによるものが多いので無理は禁物ですが、炎症がひどい場合にはアイシングを、湿布薬やテーピンクなども効果があります。
関節の柔軟性をよくすることも大切です。

ストレッチなどを取り入れて、筋肉をつけていきましょう。
オスグッド病(おすぐっとびょう)
オスグッド、シュラッター病と呼ばれる、小・中学生に最も多い症状です。
成長痛と呼ぶ方もいますが、ジャンプや屈伸の動作で痛みを生じることが多いです。

膝のお皿の下部分にこぶのような物ができて、腫れあがるといった症状もあります。
数週間で痛みは引いてきますが、無理をするとまた再発します。

膝を曲げ伸ばすと痛む
後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)
膝の中で最も太いじん帯ですが、衝突や膝の強打によって損傷する場合があります。
ラグビーや柔道選手に最も多いと言われています。

その他の痛み
ベーカー嚢腫(べーかーのうしゅ)
膝裏にこぶのようなものができ、その中に関節液が溜まる症状です。
痛みはほとんどなく、触ると柔らかい状態です。

40歳以上の女性に多いですが、10代以下の子供でもまれに症状があります。
溜まった関節液を抜いても、再び溜まり、場合によっては炎症を起こす危険もあります。

半月板損傷(はんげつばんそんしょう)
膝の中にある半月板が、衝撃によって損傷する症状です。
曲げ伸ばしをした際に、膝に引っ掛かりや痛みを感じるようになります。
高齢のため損傷し、「変形性膝関節症」を伴うケースもあります。

関節リウマチ(かんせつりうまち)
免疫の働きに異常が生じ、手や足の関節に痛みが起こる症状です。

動かさなくても痛みを感じるので、他の症状より辛いです。
30代以上の女性に多く発症しますが、男性も少なくはありません。

偽痛風(にせつうふう)
名前の通り、痛風と似た症状が起こります。

突然痛み出し、腫れや赤みが数日間続きます。
膝以外にも手や首など、体全体の関節にも痛みを伴います。

まとめ
痛みの度合いによっては自己判断で済ませてしまう方もいると思います。
治療法や注意点も異なってきますので、間違った治療や思い込みの判断などしないように十分気を付けてくださいね。

適切な治療をし、決して無理をしないことが治療への近道だと考えています。
不自由のない、健康的な生活ができるよう心掛けていきましょうね!